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Yuichi Suzuki

ブラックブース施工環境のアドバンテージとは?




今回は、車をコーティングしたいと思われたときに、コーティング性能と同時に最も重要である、施工環境に於いて、お話したいと思います。



近年、現在主流のガラスコーティングを好まれるケースが多い中で、どうしても、「どのコーティング剤を使用するか?」に目が入ってしまいがちですが、これらに関しては、商品によって撥水性や質感、硬度は若干違ってきます。実際、ガラスコーティングが作り出す膜厚数値というものは、ほぼどれも同レベル上にあり、各メーカーで出している数値も、ほとんど変わらないのが現状ですが、カタログ数値というものは、実数値と大きく異なることも事実です。


コーティング剤を塗布する作業は、作業内の、あくまで最後の作業です。何より車の美観を整えるには、その前の下地処理がとても重要ですあり、この下地処理さえきちんと行う事が出来れば、コーティング剤を使用する必要もない車両も多々あります。




では、その下地処理とは、具体的にどのようなものを指すのか?がポイントになってきます。



まず、室内作業であるべき理由は、屋外作業であった場合、キズの確認に限界がある点と清潔で作業が困難であるという点です。また、室内作業であってもキズの見えるLEDライトの装備は必需品であるので、逆に室内であっても、この装備がされてない場合はキズが見えていない環境になります。そして、作業環境性能は、同時に至って清潔であることも重要なことです。


車をコーティングする前に最も重要なことは、余計な油分を十分に落としてあげることと、消せるべきキズを確実に取ってあげることです。



これらの作業をしっかり行うには塗装面とのマッチングが最重要事項となります。



その最重要事項をより完全に行なっていくには、キズが確実に見える環境でなければなりません。室内壁や天井が白い場合でも、ある基準までは見えることは可能ですが、これが上下左右ともに黒壁の場合、キズが見える世界が全く変わってきます。



この完全な黒壁の環境がブラックブースというものです。国内のカーコーティングショップ、及び専門店の中でも全体の1割以下と言われ、非常に少ない施工環境と言えるでしょう。しかし、キズがどのような室内であるのに、その環境形態が少ない理由は何故でしょうか?理由は、コーティング作業をする多くの店舗はデイーラー含め、回転型の作業であるため、ブラックブースで作業となると、本来ある傷の量がすべて見えてしまうことで、それらを消していく作業時間がないというのが実態です。



また、症状の悪い塗装であったり、深いキズを綺麗に消していくには非常に難易度の高い技術ノウハウが必要になります。ブラックブース環境では、車1台の研磨する時間は平均2日~3日間程、時間を要すため、これは通常の専門店のコーティング作業全体の時間とほぼ、一緒です。研磨前の下地洗浄でも2日間は必要とされますから、コーティング塗布に時間を加えると約6~7日間の作業期間を要します。



上記の通り、きちんとした各部の洗浄とキズを綺麗に確実に消していくには、ブラックブースでの施工環境は非常に大きなアドバンテージとなり得ます。その仕上がり精度は、通常ブースや作業場でのものより、必然的に高くなっていきます。ビジネス上、車の作業を早く回転させたい場合の会社は、そこまで手を入れている時間もないと言えますが、下地処理を大してせずに、コーティング性能のみで高単価でアピールされていることは、あまりおすすめは出来ないものと考えます。



下地洗浄と研磨技術が入ることは、内容に大きく左右されていきますが、汚れにせよ、キズにせよ、しっかり見える環境とそうでない環境では、仕上がり精度とコーティング性能を活かす手立てが大きく異なってくることをご理解していただけたら幸いです。




当店、ヴァルキリーアーチーブース内がブラックブース環境である理由は、このような考えを元に、カーディテイリングの本質をより限界に迫ったものをご提案しています。



ヴァルキリーアーチー  G鈴木


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