今回は、屋外保管車による、濃色系ボディーカラーの適切な使用コーティング剤をお話ししたいと思います。当店でも、ご依頼されたお客様数割の要望の多くはガラスコーティング、ガラス系コーティングによるものです。
ガラスコーティング剤は、現在様々なタイプのものが世に出ていますが、その大半はポリシザランという物質が含まれているもので、その範囲の中で配合調整の中で、撥水性能等も異なっています。
実際、ガラスコーティング剤は効果的な面がありながらも当然、非効果的な面も発生します。当店の顧客の半数は横浜市本牧、山手の方々であり、その多くの保管場所が街の歴史柄、一般住宅、屋外保管の駐車場です。この点に於いて、当店施工後により多くの結果データを取って来ました。
特に黒の濃色系の車両に関しては、定番のガラスコーティング剤の多くは、無機質同士の付着、また洗車不足の車両の場合、ルーフ等、無機質のクレーター(陥没)状態になってしまっているケースが非常に多く見受けられていました。仮に、きちんとした洗車をしても拭き取りを怠れば、ミネラルを含む水道水でも症状は残ってしまいます。
以前のブログでもお話しさせていただいておりますが、ガラスコーティング剤に含まれる「ポリシザラン物質」は、水との相性が良くないのです。
これらの現象は、ボディーだけではありません。
ガラスコーティングは、独自の硬質感の美しさと洗い易さという点では非常に有効な面を持ちますが、無機質同士の引き付けは避けることが困難かつ、塗装の症状次第では手遅れになってしまうのが現実です。
濃色系カラーの場合は、新車1年満たずに炎症が酷く目立ち、この手の車両はいくつも施工してきましたが、症状によっては、通常の研磨では不可能に至ると言えると思います。勿論、白系のカラーでも同じ症状は起こりますが濃色はより目立ちます。
特に背の高いミニバン所有をされている方はルーフの炎症を見たことがあることは多いのではないでしょうか?上記写真は、ガラスコーティング剤を投入していることによって、症状を悪化させてしまっているものです。この問題に於いて、様々なテスト車両を用いてきましたが、日の当たる面積だけでなく、立地が10メートル20メートル高いだけでも防備面は削がれていきます。
どんなコーティング剤を使用しても、この部分はまず避けることは出来ないのが根本にはありますが、いわゆる軽減的要素は残しているかと思います。当店メニューでは、アンダークラスのエコスペックとハイグレードコースのプロスペックがあり、プロスペックでは硬化型ハイブリッドガラスコートタイプと、塗り込みによる水溶性樹脂コートタイプが選べます。
双方ともに、通常のガラスコーティング剤とは違う性質を兼ねますが、濃色カラーの屋外保管車に対しては、圧倒的に樹脂コートタイプが無機質付着軽減のアドバンテージを誇っています。また、硬化型ハイブリッドガラスコートに於いてもポリシザランは含ませておらず、無機質ともに有機質付着も軽減が可能ですが、あくまで硬化型である場合、確実に無機質を完全に防げるものではありません。
この水溶性樹脂コートは、性質の違う2種類を車両コンディションのより使い分け、シラン系成分の塗り込み作業後に、オーバーコートすることで外敵防備力以外にキズを目立たせなくさせるメリットもあります。
この塗り込み作業は非常にシビアなため、慎重に行うことが前提にありますが、塗り込み後の艶の発し方は、ガラスコーティングとは違う塗装本来の美しさを表現が可能となります。濃色系であり、屋外保管車かつ、その車を大切に維持されたい方は非常に効果が感じられるかと思います。
※P-2樹脂コート仕様 車両 ポルシェ911 930カレラ
コーティングは優れたものであると同時に、あるきっかけの部分でしか満たないとも言えるかと思います。あくまで、日頃の洗車、そして定期的なメンテナンスによって美観は維持せれるものですが、現在の屋外保管コーティングに違和感を感じられている方は、是非、ご相談下さい。
株式会社Valkyrie Archie G鈴木
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